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【すまいブログ】すまいを守る防腐防蟻工事。

こんにちは、新入社員のイトウです。

今週で入社1年になるので、新入社員と名乗るのも変かなと思いつつ

とりあえずこのまま行きます。

 

本日は家のシロアリ・防腐対策について!

ここから設計士・星野さんのお話です。どうぞー!

 

今回は防腐防蟻工事について。

改めて大きな地震が来た時のために、家を守ることについて考えてみたいと思います。

 

阪神・淡路大震災の時、倒壊した家の多くはシロアリの被害があったことが分かっています。

シロアリの被害が無ければ、大地震が直撃しても全壊まで行かず、半壊などで踏みとどまった家も多かったのです。

住んでいる家族の安全のためにも、シロアリ対策防腐対策について考えてみましょう。

 

まず、木造の新築工事において防蟻処理は義務となっています。

地面から1mの高さまで有効な防腐措置やシロアリ対策をしないといけません。

 

今までスタンダードだったのは農薬系の薬剤を塗布する方法です。

農薬系の薬剤は基本的には5年間ほどしか効き目がありません。

何故なら約5年で蒸発してしまうから。

なので、シロアリの保証期間は5年のものが多く、5年経つと点検をしたり、再度処理を行う必要が出てきます。

 

そんな中、最近注目されているのがホウ酸系の防蟻防腐剤です上差し

ホウ酸って言うとあの害虫に使われるホウ酸団子のことを思い出す方も良いんじゃないでしょうか?

そのホウ酸ですひらめき電球

なぜホウ酸が注目されているかというと、ホウ酸は無機鉱物であるため成分が分解していかないのです。

つまり効果は長期間持続するということ。

5年保証の薬剤で問題視されるのは、すでに建っている建物の壁の中まで薬剤を再塗布できるのか、ということです。

地面から1mって言うと1階のお部屋の床から40~50cmの高さです。

すでに壁として仕上がっている内部に塗布するのは無理があります。

被害にあわないための対策としては、5年後以降は可能な範囲の薬剤の再塗布と、シロアリが建物に侵入していないかの確認をしていくことになります。

 

しかし、ホウ酸は蒸発も分解もしないので、半永久的に効果が持続すると言われています。

半永久的に、と言われるとちょっと疑いの目で見てしまう方もいるかもしれませんが、基本的には消えていくことはありません。

 

でも、ホウ酸団子に使われているくらいだし、危険な薬剤なんじゃないの?って心配に思うかもしれません。

でも、ご安心くださいパー

ホウ酸の毒性は、人間にとっては食塩と同程度ですドキドキ

たとえあやまって微量を体内に摂取した場合でも腎臓の機能により健康被害なく体外に排出されることが統計により明らかにされています。

ホウ酸団子を食べて嘔吐、下痢という話も聞きますがこれは排出されていると言うことです。

継続的な害はないようです。

もちろん蒸発しないので、防蟻処理として塗布されているものが空気中に出てくることはありませんので、塗布したものが体内に取り込まれることは日常的にはありません。

 

摂取量によってはそれ以上の健康被害が出る場合もあるようですが、

大量に摂取すれば有毒なのは食塩も同じです。

因みに、日常的にホウ酸は野菜などから人体に微量は摂取されており、多少の接種は必要な物質です。

しかも、実はホウ酸の元となるホウ素はおもちゃのスライムにも使用されている物質です。

体内に摂取しなければ人体への影響はありません。

 

ではなぜ害虫は駆除できるのかというと、昆虫は腎臓が無いからひらめき電球

腎臓を持たない昆虫が摂取すれば、腎臓機能で排泄できないことから強い毒性が発揮されるんです。

人間とは体の構造が違うから昆虫にだけ毒になるんですグッ

そういう仕組みで昆虫に効果を発揮するので、生命力の強い外来種のシロアリ他の害虫にも効果があります。

農薬系の防蟻薬は効果が強いものを使うと人体にも害があるので、効果が弱いものしか防蟻工事には使ってはいけないことになっています。

なので、外来種のシロアリや、絶対に出てきてほしくないあの害虫には効かなかったりします。

でも、ホウ酸なら効果ありですキラキラ

あの害虫にも効くんです!

 

人体に対して安心できる上、長期間の効き目も期待できるホウ酸系防蟻防腐薬

注目していきたいですね。